本と暮らす家

共に研究者であるクライアント夫妻の約１万冊におよぶ蔵書を収納するための住宅である。ただ単に書籍を収納するのではなく、日々の生活の中でいつも傍らに大切な本たちが存在する空間。風が通り抜け、陽光と本に包まれる空間は、家族のための豊かな時間をじっくりと醸成してくれるのではないだろうか。

みんなの家

都心の狭小地に夫婦と子供3人の5人家族が住まうための、地下から1階、2階、ロフトと床を積層させつつ階段で緩やかに繋いだ立体的な空間。個室を持たない「みんなの家」は、床レベルや天井高さを調整し、開口部の位置や大きさを配慮することで、床面積以上の広がりを体感できる空間となったのではないだろうか。

ガレージのあるオープンリビングの家

敷地はJR三鷹駅より南に1.2kmほどの閑静な住宅街にある旗竿敷地です。 1階には主寝室室と水廻り、そしてご主人の大切にされている可愛らしい名車を格納するガレージ、2階はリビングを中心としたパブリックなスペースで構成されています。 光が優しく差し込む明るいLDKは、将来間仕切ることを想定した子供スペースと一体的になり、仲の良いご家族が集う広びろとした空間となっています。またキッチンからつながるテラスは外界との緩衝機能をもっています。 シンプルな空間にご夫妻が好きなブルーグレーをアクセントとして取り入れながら、 スイッチプレート、水栓金具などのちょっとしたパーツはクライアントこだわりのセレクトになっています。

空気が流れる塔屋のある家

東西に細長い敷地の間口いっぱいに居住ボリュームを設け、１階から塔屋まですべてがつながった連続空間となっています。内部の随所に中庭や収納、ユーティリティを配し、空間をおおらかに分けています。 新鮮な空気を１階の窓から取り込み、階段室を抜けて塔屋を通じて自然に流れていきます。 設備設計者の山田浩幸氏監修のもと、空気の流れと採光に工夫した豊かな住環境の創出を目指しました。 リビングの大きな窓からは桜並木と銀杏並木を臨み、四季の移ろいを感じることが出来ます。 将来の住まい方の変化に応じて建具や壁の追加にも対応可能なフレキシブルな住宅です。

東西に細長い敷地に大小5つのオープンスペースを持つ二世帯住宅

横浜市にある東西に24ｍ、南北に7.5ｍの細長い敷地に3つのボリュームをずらしながら配することで、外部に大小5つのオープンスペースを作りました。 南北の小さなオープンスペースは隣家との距離やプライバシーを確保しつつ、室内に景色を引き込み、採光と通風をもたらします。 東西のオープンスペースは東側ではせせらぎの流れに家を繋ぎ、西側では前面道路向かいの柿や様々な野 菜の菜園につながります。緑豊かな住宅地の景色をあちこちから室内に引き込む住宅です。

丘陵の十字架構

緑豊かな丘陵地に立つ住宅の計画です。 敷地は北に緩く傾斜した角地で、斜め向いに公園を臨んでいます。 そこに単純な十字形の架構を組んだ上で住宅の外皮としてのボリュームを設定 しました。
十字形の架構は、それが単純であるが故に外皮を突き抜けて、北側の公園や南に 広がる緑地まで伸びていくような広い生活空間を設定できないかと考えました。

ありそうでなかった3層メゾネットアパートメント

入居者のニーズを熟知した不動産会社、入居に満足な空間を提供するプロジェクトセン、デザインセンスが高くリーズナブルな材料を提供する建材メーカーがタッグを組みアパートメントをつくりました。 東急駒沢大学駅より徒歩8分にある「うなぎの寝床」と呼ばれる間口が約5.5ｍ、奥行16ｍの細長い敷地を最大限有効活用する検討の結果、テラスハウスタイプの３戸になりました。 計画の段階からオーナー、不動産会社とともに話し合いを重ね、ターゲットを設定した上、プライバシーを確保しながら、賃貸にありそうでなかった光と風の住環境を設計しています。また、デザイン性を保ちながらもメンテナンスを重要視した価値を下げない賃貸アパートメントとなりました。